皆様には、平素より石井商事運輸株式会社をお引き立ていただき、誠に有難く、心より御礼申しあげます。
近年の世界経済や社会構造は大きな変革期を迎えており、人々や企業はこの巨大な潮流の中で、いかに舵を取るべきかと悩み、もがいている最中にあります。 それは同時に、これまでの古い価値観が少しずつ崩れ、新たなビジネスチャンスが発生・到来する時期でもあり、石井商事運輸が成長を遂げる大変貴重な機会であるとも考えられます。
ところで現在、経産省で「消費者インテリジェンスプラットフォーム(仮称)」の開発が進められています。これは各業界における消費者の動きを情報として集め ていく超巨大データベースの開発プロジェクトであり、まるでドラマのようなビッグデータの集積が近未来にまで迫っていることを意味しています。これにより、 我々企業サイドは消費者が何を求めているのか、より明確に分かるようになるでしょう。
プロジェクト構想のきっかけは、「マスからコアへ」といったターゲットの移行に関連しています。これまではひたすら大量に仕掛けてきた事業が、現在ではより ニッチな消費者に向けたものへと転換してきているのです。
マスからコアへ移行していく。それを石井商事運輸でも実現していこうと考えています。 たとえば、私たちは人々の「衣・食・住」ならぬ「医・食・住(在)」にかかわる事業を行っており、「住(在)」とは「在宅」のこと、すなわち「在宅看護サービス」を差します。現在日本の多くの大手企業が参入していますが、そこには必ず物流の支 援が必要になります。私たちが様々な企業の「安全な」物流を担うことで、これまでにない事業展開を実現することができるはずです。
また、食品物流事業についてはひとつの大きな柱を築くことができましたが、医薬品物流分野においても現状に甘んじることなく、当社の衛生品質管理を活かした新たなビジネス展開を構想しています。構想は実に独創的で、人々の生活を良くすると確信できるものであり、そしてそれは、当社だからこそ実現可能で、実現する意義がある事業だと考えています。
可視化された巨大な事業が目の間に横たわっていても、実はそこに付随した様々なサービスが見えずとも存在しているものです。 そのような「かゆいところに手が届くサービス」こそが今後の社会では求められるのであって、たとえ困難であろうとも、私たちは実現していかなければなりません。 つまり、それが私たちの社訓である「出来ないではなく どう出来るか」という思想につながっていくのです。
今あるものを変えるだけがイノベーションではありません。 想像することも、イノベーションです。 私たちは私たち流のイノベーションを遂げ、この街、この国に住むすべての人々を喜ばせていきたいと考えています。